日本共産党和歌山市議団の活動[議会と市会議員の近況・・・


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住金構内の公害対策

住金構内の公害対策_a0041579_17523922.jpg 渡辺忠広です。
 住友金属と和歌山県、和歌山市は公害抑制を図るため「環境保全防止協定」を締結しています。7月上旬、住金構内の和歌山共同火力が第1発電所の建てかえを発表し、住民に対する説明会が開催されました。
 会社の説明によれば、現状の第1号発電所の更新で7.5万KWを14.7万KWへと約2倍の出力を持つ発電機となる、とのことです。
 同時に排煙脱硝装置の設置によってNOx値は41%減少。またSOx値は71%、煤塵は52%減少、温排水温度は3.3度低下する、との説明がありました。
 第1発電所の更新によって環境負荷の低減を図るとしていますが、現在稼働中の2・3号機については現状のままで排煙脱硝装置設置計画はない、とのことです。住金・県・市3者の「環境保全協定」は、関西電力が計画していたLNG火力発電所稼働時のNOx、SOx発生量を定めていますが、LNG火力発電所建設計画は頓挫したままにもかかわらず、発生量目標値はそのまま推移してきました。
 今期、第1発電所の更新でやっとNOx、SOx排出量の対応がされたものの、2・3号機はそのまま、というのでは対応は十分とはいえません。
 住民の方から「協定基準の前提となる住金の粗鋼生産量・350万トンが、現状は460万トンとなっている。煤塵は増加し、ガス臭も絶えない。またガラス粉が飛び、朝晩の上空はキラキラと粉塵が光っている。公害は減少どころか増加している。脱硝装置の設置でNOx値の低下は評価できたとしても、現状の稼働機に脱硝装置の設置をしない理由が解らない」「NOx値が松江地区で共同火力が排出する『寄与濃度』はゼロ、との影響評価だが、煙突で拡散しているからでまったく影響はないといえる根拠はあるか」との質問がされました。
 現在稼働中の2・3号発電所の排煙脱硝装置の設置計画も明らかにすべきだ、との要請もされました。
 排出NOx値が高くなれば「光化学スモック注意報」発令の要因となります。また排出SOx量が多くなれば「酸性雨」の要因ともなります。住金構内の全ての燃焼炉からの有害物質排出基準、また騒音、煤塵飛散量を抑制し、生活環境を守るため有害物質排出規制値をさらに厳しい値となる「環境保全協定」の見直しを求める住民の声が高まっています。
by jcpsigidan | 2011-07-25 09:19 | 渡辺 忠広