市博物館「よみがえる 和歌山の縄文」
2010年 08月 03日
和歌山市立博物館では7月17日から9月12日の間、「よみがえる 和歌山の縄文世界」(人、くらし、祈り)と題して、縄文時代の土器、土偶の展示がされています。
とりわけ重要文化財指定されている「火炎土器」(名古屋市立博物館所蔵)、「遮光器土偶」(東京国立博物館所蔵)「ミミズク土偶」(国立博物館所蔵)の展示は圧巻です。今回の展示は縄文考古資料として重要文化財5件・14点が展示されています。
和歌山県を含めた西日本はこうした縄文時代の装飾土偶・土器類の出土はきわめて少なく、北海道・東北地方の遺跡からの出土が大部分を占めています。和歌山市では川辺遺跡から遮光器土偶の手先部分が出土し、展示されていますが、当時からの人の行き来が明らかになる大切な土偶の一部が展示されています。こうした国指定重要文化財が和歌山で展示されるまでの交渉には随分と担当課の苦労があったことと思います。夏休みの間、子供達が博物館を訪れ、和歌山の縄文時代のくらしに興味をもってくれることを期待したい。
(写真は重要文化財指定・火炎土器。市博物館提供)