木本八幡宮「獅子祭り」
2009年 10月 19日
木本八幡宮の恒例の「獅子舞」が10月17、18日の両日開催されました。「獅子祭り」は昭和41年4月和歌山県無形民俗文化財指定され、500年の伝統を持つと言われる神事です。獅子に扮した2名が5mもの高所に設置された2本の青竹上で舞い、五穀豊穣、家内安全を願うものといわれています。
両日は近隣住民のみならず、「大阪から毎年来ている」「毎年遠くへ嫁いだ娘が里帰りする」との声も聞きました。「子ども獅子舞」なども披露され、境内は「夜店」も揃い大変な人だかりです。獅子舞は四神・龍、孔雀、白虎、鶴亀の舞いを表し、奈良県明日香村「キトラ古墳」の壁画描写(青龍、孔雀、白虎、玄武)と同じで、それを舞い表現をしている様は時代の流れを引き継ぐ貴重な民俗文化財です。
木本八幡宮の現本殿は江戸時代の元和5年(1619年)創建された、とされています。当時は徳川頼宣が紀州五十五万石・初代城主として転封された年です。木本地区は元来富農が多く、寛政5年(1793年)「名寄帳」によれば185名が「高持農民」(自作農地保有)として登記されている。(和歌山市史)
木本八幡宮西南部には広大な「条里遺構」が発掘されている。条里遺構は律令時代のものです。11世紀当時から、東大寺寺領として納税を果たす時代から神社は存在し、「宮座」が組まれ、木本地区のみならず、貴志地区(土入条里遺構)~西庄地区まで律令時代の納税管理を八幡宮を中心とし支配の要となっていたもの、と私は思っています。
「獅子舞」は営々と受け継がれなければならない無形民俗文化財です。「木本地区・獅子舞保存会」に拍手、拍手・・・・・・・。
(写真は本殿に伏して頭を下げる獅子。文の一部は宮司著パンフを参照にしました)